飲食店の経費管理をエクセルで行う場合、領収書の金額を入力するだけでは十分ではありません。食材費、人件費、家賃、水道光熱費、消耗品費、決済手数料などを項目ごとに整理し、売上や利益と合わせて見ることが大切です。
この記事では、飲食店の経費管理をエクセルでをテーマに、経費管理表に入れる項目、作成方法、集計のポイント、Excel運用で起きやすい注意点、原価管理システムとの使い分けまで実務向けに整理します。

この記事でわかること
飲食店の経費管理をエクセルで行う目的
経費管理の目的は、支払いを記録することだけではありません。売上に対して、どの費用がどれくらい発生しているかを把握し、利益が残る状態かを確認するために行います。
飲食店では、食材費や水道光熱費、人件費のように変動しやすい費用があります。売上が伸びていても、経費の増加に気づくのが遅れると、手元に残る利益は少なくなります。
経費管理表に必要な項目
経費管理表は、あとから月別、項目別、支払い先別に集計できる形で作ると便利です。見た目を整えるよりも、同じルールで入力できることを優先しましょう。
- 日付と支払い月を入力する
- 勘定科目や経費項目を分ける
- 支払い先と内容を記録する
- 税込金額と税抜金額をそろえる
- 現金、カード、振込など支払い方法を残す
- 領収書や請求書の有無をチェックする
独自の視点として、支払い日だけでなく「利用月」も残すのがおすすめです。たとえば、クレジットカード払いでは購入月と引き落とし月がずれるため、支払い日だけで管理すると月次の経費が実態とずれることがあります。
エクセル経費管理表の作り方
エクセルで経費管理表を作る場合は、入力用シート、項目マスタ、月別集計シートを分けると管理しやすくなります。項目マスタに食材費、人件費、家賃、水道光熱費、消耗品費などを登録しておくと、入力の表記ゆれ(書き方のバラつき)を防げます。

経費率を確認すると、売上に対して費用が重くなっていないかを見やすくなります。経費全体だけでなく、食材費、人件費、水道光熱費など項目別に見ると改善点を探しやすくなります。
経費率 = 経費 ÷ 売上 × 100
経費を見直すときのポイント
経費を見直すときは、単純に削るのではなく、売上や品質に必要な費用と、見直せる費用を分けることが大切です。必要な人件費や仕入れまで削ると、サービス品質やリピート率に影響する場合があります。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 食材費 | 仕入れ価格、廃棄、メニュー原価を見る |
| 人件費 | 売上に対してシフトが重くないか見る |
| 水道光熱費 | 月別推移と季節変動を確認する |
| 消耗品費 | 購入頻度と在庫の重複を確認する |
特に飲食店では、月別推移で見ることが重要です。単月だけで判断すると、季節要因や一時的な仕入れ増加を見誤ることがあります。
Excel管理で起きやすい注意点
Excelは無料に近い形で始めやすく、小規模店舗でも使いやすい方法です。一方で、入力ミス、勘定科目の表記ゆれ(書き方のバラつき)、計算式の破損、領収書との照合漏れが起きやすい点には注意が必要です。
対策として、入力規則で項目をプルダウン化する、計算式のセルを保護する、毎月の締め日を決める、領収書の保管場所を統一するなど、運用ルールを明確にしましょう。
経費管理表は、細かく作ることよりも、毎月同じ基準で比較できる形にすることが重要です。
原価管理システムを使うメリット
経費管理をExcelで始めることは有効ですが、食材費、メニュー原価、在庫、売上、利益までつなげて確認する場合は、手作業だけでは負担が増えやすくなります。特に仕入れ価格の変更やメニュー別原価の更新は、Excelだけだと過去データが変わるリスクもあります。
原価管理システムを使うと、材料マスタ、メニュー原価、原価率、粗利額をまとめて確認できます。経費管理表とあわせて使えば、支出を記録するだけでなく、利益改善につながる判断がしやすくなります。
COST PANDAは、飲食店の原価管理をかんたんに始められる原価計算システムです。
材料マスタ、メニュー登録、原価率計算、年間損益管理、ダッシュボードでのグラフ確認など、飲食店に必要な原価管理をシンプルにまとめています。
よくある質問
Q. 飲食店の経費管理はエクセルだけでできますか?
A. 小規模店舗で項目数が少ない場合は、エクセルでも管理できます。ただし、売上、原価、人件費、在庫までまとめて確認したい場合は、システムとの併用が効率的です。
Q. 経費管理表は毎日入力したほうがよいですか?
A. 現金支払いが多い店舗では、できるだけ日々入力するのがおすすめです。カード払いや請求書払いは、月次でまとめて確認し、領収書や請求書と照合しましょう。
まとめ
飲食店での経費管理のエクセルは、支出を見える化し、利益を残すための基本です。食材費、人件費、家賃、水道光熱費、消耗品費などを項目ごとに整理し、売上との関係で確認することが大切です。
まずは自店に必要な項目を決め、毎月同じルールで入力できる表を作りましょう。Excelで管理しきれない部分は、原価管理システムや会計ソフトを組み合わせると、経営判断に使いやすい数字管理に近づきます。
※この記事内の数値例は、原価計算の考え方を説明するためのサンプルです。実際の原価率や適正価格は、業態、仕入れ条件、地域、メニュー構成によって異なります。
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