飲食店の粗利益とは?見方と改善方法

飲食店の粗利益について、原価率との関係、計算方法、粗利益が残らない原因、改善方法をわかりやすく解説します。

飲食店の粗利益は、売上から食材原価を差し引いた利益のことです。売上が伸びていても、食材費が高くなっていたり、盛り付け量が増えていたり、廃棄ロスが出ていたりすると、粗利益は思ったほど残りません。粗利益を正しく見ることで、メニュー価格、仕入れ、原価率、販売数の改善ポイントが見えやすくなります。

飲食店 粗利益を確認する店長とメニュー原価のイメージ

飲食店の粗利益とは

飲食店の粗利益とは、売上高から売上原価を引いた金額です。飲食店では、主に料理やドリンクを提供するために使った食材費が売上原価にあたります。たとえば売上が1000円、食材原価が350円のメニューなら、粗利益は650円です。

粗利益は、家賃、人件費、水道光熱費、広告費などを支払う前に残る利益です。そのため、粗利益が十分に確保できていないと、いくら売上があっても営業利益は残りにくくなります。飲食店では、売上だけでなく粗利益を見て経営判断することが大切です。

粗利益と原価率の関係

粗利益を見るときは、原価率とセットで考えます。原価率は、売上に対して食材原価がどれくらいかかっているかを示す割合です。原価率が30%なら、粗利益率は70%です。つまり、売価1000円の商品で原価率30%なら、食材原価は300円、粗利益は700円になります。

ただし、原価率が低ければ必ず良いとは限りません。原価率が低くても販売数が少なければ、店舗全体の粗利益にはあまり貢献しません。反対に、原価率が少し高くても販売数が多く、客単価アップにつながるメニューであれば、重要な利益商品になることがあります。

飲食店 粗利益と原価率を比較する表のイメージ

粗利益の計算方法

粗利益の基本的な計算式は、粗利益=売上高−売上原価です。

粗利益 = 売上高 − 売上原価

粗利益率は、粗利益÷売上高×100で計算します。

粗利益率 = 粗利益 ÷ 売上高 × 100

月間売上が300万円、食材原価が100万円なら、粗利益は200万円、粗利益率は約66.7%です。

メニュー単位で見る場合は、売価から1食あたりの食材原価を引きます。売価1200円、食材原価420円なら、1食あたりの粗利益は780円です。この数字を販売数とかけ合わせると、そのメニューが月にどれだけ粗利益を生んでいるかを確認できます。

粗利益が残らない主な原因

粗利益が残らない原因は、原価の上昇だけではありません。仕入れ価格の変動、盛り付け量のばらつき、廃棄ロス、値引き、メニュー価格の据え置きなどが重なると、粗利益は少しずつ減っていきます。

  • 仕入れ価格が上がっても売価を見直していない
  • レシピごとの使用量が決まっていない
  • スタッフによって盛り付け量が変わる
  • 廃棄ロスや作り直しを原価に反映していない
  • 売れているメニューの粗利益を確認していない

特に注意したいのは、人気メニューが利益を生んでいるとは限らない点です。よく売れる商品でも、原価が高く、仕込みの手間が大きく、ロスも多い場合は、店舗全体の利益を圧迫することがあります。

粗利益を面積で見ること

粗利益を考えるときは、1品あたりの粗利益だけでなく、販売数を掛けた粗利益の面積で見ると判断しやすくなります。単価の高い商品でも月に数食しか売れなければ、全体への貢献は小さくなります。逆に、1品あたりの粗利益は中程度でも、毎日安定して売れるメニューは店舗の利益を支える柱になります。

メニュー表を見直すときは、売価、原価率、1食あたり粗利益、販売数を並べて確認しましょう。粗利益の大きい商品を目立つ位置に置く、セット化する、説明文を工夫するなど、メニュー構成の改善にもつなげられます。

粗利益を改善する方法

粗利益を改善するには、まずメニュー別の原価を正確に把握することが必要です。材料ごとの仕入単価、使用量、内容量、歩留まりを整理し、1品ごとの原価を確認します。そのうえで、仕入れ先の見直し、使用量の標準化、ロス削減、売価改定、利益商品の販売強化を進めます。

大切なのは、値上げだけで粗利益を改善しようとしないことです。仕込み量、在庫、販売数、メニュー構成を一緒に見直すことで、無理なく利益を残しやすくなります。粗利益は、日々の小さな管理の積み重ねで大きく変わります。

粗利益管理は数字で続けることが重要

飲食店の粗利益は、感覚だけでは管理しにくい数字です。仕入れ価格は変動し、販売数も季節や曜日で変わります。だからこそ、材料原価とメニュー原価を定期的に更新し、月別に売上と粗利益を確認する仕組みが必要です。

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※この記事内の数値例は、原価計算の考え方を説明するためのサンプルです。実際の原価率や適正価格は、業態、仕入れ条件、地域、メニュー構成によって異なります。

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