飲食店の在庫管理をエクセルで行う方法

飲食店の在庫管理をエクセルで行うメリット、基本項目、表の作り方、起きやすいミス、原価管理につなげる方法を解説します。

飲食店の在庫管理は、エクセルを使えば低コストで始められます。食材名、数量、単位、入庫日、消費期限、保管場所を表にまとめるだけでも、冷蔵庫の中身や発注の重複を把握しやすくなります。ただし、飲食店の在庫は一般的な商品と違い、鮮度や消費期限が利益と品質に直結します。エクセルで管理する場合は、ただ在庫数を入力するだけでなく、仕入れ、使用量、廃棄、原価率までつなげて見ることが大切です。

飲食店 在庫管理 エクセルで食材在庫を確認するイメージ

飲食店の在庫管理をエクセルで行うメリット

エクセルで在庫管理を行うメリットは、導入しやすく、店舗に合わせて自由に項目を増やせることです。小規模店舗や開業直後の飲食店であれば、専用システムを入れる前に、まずエクセルで管理ルールを作る方法も有効です。

  • 無料または低コストで始められる
  • 食材ごとに項目を自由に作れる
  • 棚卸表や発注表として使える
  • 月別の在庫金額を集計できる
  • スタッフに共有しやすい

一方で、入力漏れや表記ゆれ(書き方のバラつき)が起きると、集計結果がズレやすくなります。エクセルは便利ですが、使い方のルールを決めないと、担当者だけがわかる表になりやすい点に注意が必要です。

在庫管理表に入れる基本項目

飲食店向けの在庫管理表には、最低限次の項目を入れておくと実務で使いやすくなります。

  • 食材名、分類、保管場所
  • 入庫日、消費期限または賞味期限
  • 数量、単位、仕入単価
  • 在庫金額、メモ欄

特に重要なのは、単位をそろえることです。kg、g、袋、箱、本などが混在すると、集計時にズレが出ます。原価管理にも使う場合は、内容量と1gあたり、1mlあたりの単価まで入れておくと、メニューごとの原価計算に活用しやすくなります。

飲食店 在庫管理 エクセルの棚卸表と食材単価を確認する画面

エクセル在庫管理表の作り方

まず、食材マスタのような一覧を作り、食材名、単位、仕入先、標準単価を登録します。次に、日々の入庫や棚卸を入力する表を作ります。食材名を毎回手入力すると表記ゆれ(書き方のバラつき)が起きるため、プルダウンで選べるようにしておくと管理しやすくなります。

在庫金額は、数量と単価を掛けて計算します。たとえば、在庫数量が2kg、1kgあたり1200円なら、在庫金額は2400円です。月末棚卸の金額が見えると、仕入れすぎや在庫の抱えすぎに気づきやすくなります。

使い切り予定日を入れること

多くの原価計算の記事では、在庫管理表の項目やテンプレート紹介が中心になりがちです。しかし飲食店で本当に役立つのは、消費期限だけでなく「使い切り予定日」を入れることです。消費期限が3日後でも、予約や販売見込みを考えると明日までに使わなければ余る食材があります。

使い切り予定日を入れておくと、余りそうな食材をおすすめメニューに回す、仕込み量を減らす、次回発注を止めるなどの判断が早くなります。在庫管理は残数を数える作業ではなく、食材をいつ売上に変えるかを決める作業として考えると、食品ロスを減らしやすくなります。

エクセル管理で起きやすいミス

エクセル管理でよくあるミスは、入力漏れ、計算式の破損、食材名の表記ゆれ(書き方のバラつき)、税込と税抜の混在です。たとえば、鶏もも肉、鶏肉、チキンのように入力名が分かれると、同じ食材でも別の項目として集計されます。

  • 食材名はプルダウンで統一する
  • 単位と内容量を必ず入れる
  • 計算式を保護する
  • 税込か税抜かを統一する
  • 入力担当者と確認日を残す

また、複数人で同じファイルを更新する場合は、誰がいつ変更したかを確認できるようにしておくと、入力ミスを追いやすくなります。

エクセル管理の限界

メニュー数や食材数が増えると、エクセルだけで在庫、仕入れ、原価率を連動させるのは難しくなります。食材単価が変わったときに、関連するメニュー原価まで手作業で直す必要があるため、更新漏れが起きやすくなります。

在庫管理を原価管理につなげる

エクセルで在庫管理を始めることは有効ですが、最終的には仕入単価、使用量、メニュー原価、原価率までつなげることが重要です。

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※この記事内の数値例は、原価計算の考え方を説明するためのサンプルです。実際の原価率や適正価格は、業態、仕入れ条件、地域、メニュー構成によって異なります。

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